〜ゆうゆう隊の山便り〜


『智恵子抄』の絶唱で知られるみちのくの名峰へ

23 安達太良山




福島県のほぼ中央に、たおやかに峰々を連ねる安達太良山は、万葉集に詠われ

詩人で彫刻家の高村光太郎「智恵子抄」でもその名を知られている。その風貌

は、人々の心を穏やかにし、癒しの山として古くから愛されてきた。しかし、

この山は見る角度によって風貌を一転させ、北の箕輪山へと延びる稜線の西側

は、沼ノ平の爆裂火口が落ち込み、荒々しい火山の景観を併せ持っている。ま

た秋の紅葉時期には、灌木が真っ赤に染まり、全山紅葉する素晴らしい景観を

見ることができる。冬にはスキーのゲレンデで賑わうゴンドラを利用し、その

素晴らしい景観を手頃に楽しめる人気の山である。  

 




概     要

    日時  
    2011年8月6日土曜日登頂 (6〜7日・テント1泊2日)  天候:登頂日6日曇り時々晴れ、雷小雨あり  
     
    所在地   
    福島県福島市・二本松市・郡山市・安達郡大玉村・耶麻郡猪苗代町

    山名・山域 
    安達太良山(あだたらやま) 標高:1728m 日本百名山・うつくしま百名山

    種類:成層火山 活火山(ランクB 2011年9月現在)  
       

    位置
     

    北緯37度38分49秒 東経140度16分50秒 ニ等三角点

    参考コース 
    奥岳⇒五葉松平⇒薬師岳⇒安達太良山⇒牛ノ背(沼ノ平)⇒峰ノ辻⇒くろがね小屋⇒奥岳

    平均歩行時間5時間

    コースタイム 

    奥岳登山口6:29→ 五葉松平7:46→ 薬師岳8:00→ 8:05ゴンドラ山頂駅(大休憩)9:00→ 

    仙女平9:29→ 山頂下10:08→ 10:16山頂(ランチ)10:47→ 牛ノ背(沼ノ平)10:01→ 

    峰ノ辻11:28→ 11:50くろがね小屋(小休憩)12:16→奥岳登山口13:32→兎平野営地へ

    体力度 


    ★★☆☆☆   ※あくまでも個人的な主観です。
     

    技術度 
    ★★☆☆☆  ※あくまでも個人的な主観です。
     
    最大標高差 
    約759m

    歩行時間 
    登頂:約3時間52分 休憩時間:55分  所要時間:4時間47分 

    下山:約2時間10分 休憩時間:42分(山頂含む) 所要時間2時間52分

    歩行時間:6時間02分 休憩時間:1時間37分 所要時間:7時間39分

    歩行距離 
    約12.1km
     


    コースマップ





    山域アクセス


    公共交通
     

    JR東北本線二本松駅⇒福島交通バス約25分⇒岳⇒タクシー約10分⇒奥岳
    ※二本松駅へは東北新幹線郡山駅から東北本線普通で約23分


    マイカー
     

    東北道二本松ICから国道459号〜県道386経由約14km 奥岳に無料駐車場有

    ふるさと情報
     

    二本松市観光協会HP (放射線量測定値あり)

    岳温泉観光協会HP

    塩沢温泉観光協会HP

    安達太良エクスプレスHP





    山小屋情報



    くろがね小屋 

    通年営業 収容42名 テント場なし・日帰り温泉あり   

    HP: http://www.tif.ne.jp/soumu/kurogane.htm


    安達太良高原
    富士急ホテル
     

    通年営業営業 収容196名・日帰り温泉あり 

    HP:http://www.adatara-resort.com/green/fujikyuhotel.stm

    ※2011年8月現在、当面休業のお知らせあり 



    鉄山避難小屋
     


    通年開放 収容約15名 水場・トイレなし

    HP:http://www.pref.fukushima.jp/shizen/park/hinangoya/page-tetuzan.htm


    ※当サイトの情報は、登山当時のものであり、あくまでも管理者の見解・情報ですので参考程度にご覧ください。

    山小屋を利用するに当たっては、必ず事前予約、連絡確認をしてください。


    ※ご使用のブラウザ環境によっては、アイコンボタンなど作動しない場合もありますのでご了承ください。







    山行レポート


    夏になると東北に行きたくなるゆうゆう隊。昨年に引続き今回も福島県の名峰を目指した。

    日程的にも余裕があったので、今回は安達太良山と一切経、東吾妻山を登頂するみちのく

    贅沢プランとした。先の大震災の風評被害のためか、吾妻スカイラインは11月まで無料開

    放されているという。兎平をキャンプ地とし、初日は安達太良山、翌日一切経の予定で東

    北の玄関口、福島県を目指した。






    8月6日 1Day


    安達太良山登頂



    深夜のうちに岳登山口に到着、雲海からの朝日で目覚める





    山麓のあだたら高原スキー場も朝日に照らされる

    人が少ない・・・ゆうゆう隊を含めわずか2台






    爽快な青空の下、くろがね小屋方向へ登頂開始
    (マウスを重ねると写真が出ます)

    スキー場を左に見てまずは林道を進む。熊注意看板あり
    (マウスを重ねると写真が出ます)






    ゲレンデ脇の林道を進んでいく
    (マウスを重ねると写真が出ます)






    林道から広いゲレンデを登っていく

    ゲレンデを離れ、藪漕ぎが始まる






    藪漕ぎから蒸し暑い樹林帯に入る

    非常に歩きにくい登山道、暑さと合わせて疲れが出る






    視界が開けたところで小休止





    広がる雲海から、ぽつぽつと点在する山々が見渡せる






    五葉松平着 ここで初めて安達太良山山頂を望める





    俗名乳首山 東北の山らしく緑のじゅうたんに敷き詰められる山並み





    薬師岳到着





    祠と鐘が鎮座している。背後に安達太良のとやかな山容が一望








    智恵子は東京に空がないと言ふ

    本当の空が見たいと言ふ

    智恵子は遠くを見ながら言ふ

    阿多多羅の山の上に出てゐる青い空が

    智恵子の本当の空だと言ふ


    高村光太郎詩集 「智恵子抄」より






    時刻は9:00 ゴンドラ山頂駅はまだ動いてない

    充分な休息とトイレを済ませ、山頂に向けGO!






    整備された木道を進んでいく
    (マウスを重ねると写真が出ます)

    登りやすい山だがそれなりの準備をして挑もう
    (マウスを重ねると写真が出ます)





    薬師岳から山頂まで約半分の距離、仙女平分岐
    (マウスを重ねると写真が出ます)






    森林限界を超えると大岩が点在

    ガレ場を登り、山頂が姿を現し始めた




    箕輪山〜鉄山へと続く荒々しい稜線







    ほぼ直登の山頂下を、ゆっくりと登っていく
    (マウスを重ねると写真が出ます)

    こんもりと盛り上がっている山頂部





    山頂直下到着





    安達太良山最高地点を目指す

    ちょっとしたクサリ場を超え





    安達太良山山頂到着
    (マウスを重ねると写真が出ます)





    山頂より北方面

    沼ノ平爆裂火口の一部と、薄っすら秋元湖も望めた





    山頂より南西方面

    和尚山への稜線と、雲の向こうには磐梯山が望めるはず







    絶好の場所に陣取り、ひと休憩

    だいぶ雲が出始め、遠く雷音も聞こえてきた





    鉄山に向け出発

    鉄山へ延びる稜線を歩いていく





    北側面からみた安達太良山頂、見る角度でこうも違う。





    馬ノ背 沼ノ平到着

    まるで月面のような爆裂火口









    馬ノ背から鉄山に進路を取る

    稜線に出たところで鉄山方向から雷音、即撤退





    同時にガスが一面を覆ってきた





    峰の辻 ここで岳方面・くろがね小屋への分岐となる
    (マウスを重ねると写真が出ます)

    不明瞭な道である。岩のペイントを頼りに下山






    雷音とおもに雲に包まれる鉄山

    くろがね小屋到着
    (マウスを重ねると写真が出ます)







    林道を雷の音におびえながらの下山

    金明水 冷たくて美味しい





    雷と小雨が嘘のような登山口に到着












    山麓には名湯が多く点在する。もっとも近い岳温泉で汗を流した。

    入浴料300円の温泉 昭和の香りが懐かしい

    熱めのお湯、ゆみっこ入れず




    岳温泉から、今夜の宿泊地「兎平野営地」に車で向う。


    どこか懐かしい吾妻小屋 ここが受付となる

    とても整備されている野営地





    快適なキャンプの夜を迎えた




        


    東北道から眺めてばかりいた安達太良山、ついに登頂することができた。

    北の方は涼しいだろうという思惑は見事に外れ、薬師岳までの登りは、思

    いのほか体力を奪われた。その上、ゴンドラ始動前はトイレがどこにもなく

    山頂駅での開錠を待って事なき得た。薬師岳からはトレッキング気分で

    難なく登れたが、不気味に響き渡る雷にはいささか参った。しかし、本格

    的な雨にも見舞われず、まずまずの山旅を楽しみ、兎平で十分な休息を

    取ることが出き、翌日一切経〜東吾妻山を目指していった。


    東吾妻山報告入口

     





    安達太良山の詳しいレポートは、ゆうゆうブログ「好き勝手な趣味の時間」に掲載!

        

         ↓クリック↓




     

      



    HOME プロフィール ブログ 山行報告TOP 安達太良山フォトギャラリー 山の花 バッジコレクション 愛用ギア 日本百名山 山のあれこれ BBS メール RINK


    since 2011/6/20 by youyou
    Copyright(c) 2011 youyou. All Rights Reserved




    inserted by FC2 system